馬肉のことをなぜ「桜肉」というの?その由来は?

さくら
高タンパク・低カロリー・低脂質で最近注目されている食材の「馬肉」。
古くから、熊本や福島、長野などで地域に根付いた食文化として馬肉食文化があったものの、あくまで郷土料理の一つという認識が強かったのではないでしょうか。
しかし、昨今のフィットネスや健康ブームなどの影響で、馬肉の注目度は急上昇しています。
海外からも多くの馬肉が輸入され、スーパーなどでも日常的に販売され始めています。

そんな馬肉ですが、桜肉と呼ばれることもあります。
なぜ、桜肉と呼ばれているのでしょうか?
この記事では、桜肉と呼ばれている由来などをご紹介いたします。

馬肉が桜肉と呼ばれている理由①「隠語説」

江戸時代には、獣肉を食べることが禁忌とされていました。
しかし、上流階級の人はこの禁忌を守っていたが、一般的には獣肉が食べられていたという記録が残っている。
そのため、馬肉には「桜」という隠語を使っていたのではないかという説があります。
また、馬だけではなく、「猪」には「牡丹(ぼたん)」、「鹿」には「紅葉(もみじ)」という別名があり、信憑性が高く感じられます。

隠語とは?
隠語とは、一般的ではなく限られた集団や業界、仲間の間などの中でだけ通用する特殊な言葉、言い回しや専門用語のことです。

馬肉が桜肉と呼ばれている理由②「馬肉は桜の季節がおいしい説」

一般的に動物は、寒いと自分の身を守るために脂肪を蓄えます。
馬がエサをたくさん食べて冬を越し、桜が咲く季節の馬は、たくさん脂がのっているため、馬肉が美味しくなるという説です。

馬肉が桜肉と呼ばれている理由③「馬肉の色が桜色説」

生の馬肉は、赤に近い色をしていますが、煮込んだり茹でたりすると桜色になります。
そのことが元になり、桜肉と呼ばれるようになった説です。

馬肉が桜肉と呼ばれている理由④「佐倉(千葉県)説」

千葉県の佐倉には、古くから馬の牧場があり、江戸時代には、整備され多くの馬が放牧されていました。
江戸に近いこともあり、馬と言えば佐倉と言われるようになったのが、馬肉のことを桜肉と呼ぶ起源となったという説があります。

馬肉が桜肉と呼ばれている理由⑤「高村光太郎説」

詩人の高村光太郎の詩「夏の夜の食欲」の一節に馬肉のことをさくらと表現している一節があり、それが馬肉を桜肉と呼ぶきっかけになったという説があります。

馬肉が桜肉と呼ばれている理由⑥「牛肉のサクラ説」

明治時代、西洋の文明が日本に入り、精度や習慣などが大きく変化した文明開化。
その時代に、牛鍋が人気を集めていました。
その中で、牛肉ではなく、安価であった馬肉を牛肉と偽って出していたお店があり、馬肉が牛肉のサクラに使われたということから、桜肉と呼ばれるようになったという説があります。

まとめ「馬肉が桜肉と呼ばれている理由は定かではない」

いかがでしたか?
馬肉が桜肉と呼ばれるようになった由来を6つご紹介させていただきました。
まだまだ諸説ありますが、どれが本当の由来なのかは定かではありません。
しかし、この諸説を見る限り、馬肉の食文化は、かなり昔から人々の間にあったものなのではないでしょうか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。