馬の飼料で馬肉のうまさは決まる
▼草食だけじゃない!穀物との配合がポイント
馬は草食動物ですが、“草食”だけで肥育されているわけではなく、穀物飼料も与えて肥育されています。
乾草や稲わらとともに、穀物もバランスよく与えることで、馬肉の品質を高めています。与える穀物の種類は何にするのか、どれくらいの量を与えるのか。そうした点に「美味しい馬肉を作る」秘訣があり、生産者それぞれのノウハウになっています。
穀物を与えるのは、肉にサシが入る、肉質が柔らかくなるなどの理由からです。
重種馬はもちろん、赤身の美味しさを追求している軽種馬でも、穀物は与えられています。
▼どんな穀物が与えられている?
企業秘密の部分もありますが、よく使われているのは大麦・フスマ・とうもろこし。他に大豆、ライ麦、ビール粕なども食用の馬の飼料として使われています。穀物以外でも、エゴマやアルファルファなどが飼料になるケースもあります。
こうした飼料の配合は馬肉の品質を高める為だけのノウハウではありません。
馬が健康に成長していく為に必要な栄養価の面ができるだけストレスを感じずに食事ができる味や所感の面など、様々な観点から研究が続けられており、その点で優れた配合飼料も使われています。
▼馬にも好き嫌いはある!
人間の味覚が人それぞれで違うように、馬にも一頭一頭の好みがあるんです。
同じ飼料を決めて与えれば良いというものではなく、食べ残しなどをきめ細かくチェックしながら、その都度与える飼料を調整しています。
また、出荷間近の馬、まだまだ大きく育てる必要のある馬など、肥育のタイミングによっても飼料の種類を変えています。
こうした生産者たちの研究と情熱が、美味しい馬刺しを作り出しています。