「国産」の馬刺しの生産の流れ
▼日本で食されているのは「国産」と「輸入」だけではない
日本で食されている馬肉は、国内で産まれた馬を、国内で肥育した国産と、海外で生産されたものを馬肉の状態で輸入する「輸入」だけではありません。
それは、カナダで生まれた馬を日本で肥育した「カナダ産国内肥育」の馬肉です。
国内の産地と輸入によって、馬肉の需要がまかなわれていますが、繁殖から肥育までの生産の流れで見ると、「国産」と「輸入」だけではないのです。
▼国産の馬刺しはどこから?
「カナダ産国内肥育」の割合が大きいのが日本で食されている馬肉の大きな特徴ではありますが、それは牛や豚に比べると馬は国内の繁殖農家が少ないという事情があるからです。
そうした中で、多くの馬を供給しているのが北海道です。
熊本や会津の馬肉メーカーも、北海道から馬を購入して「国産」の馬肉を生産しています。
▼生産者の企業努力があってこその質の高い馬肉
生きた馬をカナダから日本、北海道から熊本へと、いずれにしても輸送距離が長くコストがかかります。
ですが、言い換えればその典にも生産者の企業努力があります。例えば、カナダから空輸した際には、馬の体重がかなり減るんです。
それを取り戻す飼料代もコストになります。
それでも生きた馬を遠方から輸送し、肥育の部分は自前の肥育環境や飼料にこだわることで、より品質の高い馬肉を生産しているのです。